about CD CD ご紹介
Title List 収録曲 リスト
# Sample Audio availabe in Sale website, with link "Buy Now" in right. 試聴は 販売サイト で可能です。右の "Buy Now" リンクから、どうぞ。
# You can see the image of "Original sheet cover" with the link of Title - Special thanks to Mr. Perfessor Bill Edwards to allow the permission. 楽譜発売当時の表紙イメージを、各曲名のリンクからご覧頂けます - リンクを許可頂いた Perfessor Bill Edwards 氏に感謝いたします。 Also you can read Bill's special notes for all works by Lamb HERE.
# | Title 曲名 | Player 演奏者 | Inst. 楽器 |
---|---|---|---|
01 | Top Liner Rag | Hiromi Nakaoka 中岡 ひろみ |
Piano ピアノ |
02 | Patricia Rag | Kazutaka Muromachi 室町 一攻 |
Piano ピアノ |
03 | Sensation | Hiroshi Satou 佐藤 博 |
Guitar ギター |
04 | Alaskan Rag | Gen Kusano 草野 元 |
Electric Piano 電子ピアノ |
05 | Contentment Rag | Hidaka Aoki 青木 日高 |
Guitar ギター |
06 | Ragtime Reverie | Naoki Sugou 菅生 直樹 |
Piano ピアノ |
07 | Ethiopia Rag | Hiroshi Satou 佐藤 博 |
Guitar ギター |
08 | Ragtime Nightingale | Megumi Muromachi & Fukiko Ikegaya 室町 めぐみ & 池谷 府希子 |
Piano & Flute ピアノ & フルート |
09 | Alabama Rag | Takashi Hamada 浜田 隆史 |
Guitar ギター |
10 | Bohemia Rag | Manami Ishizawa 石澤 真奈美 |
Piano ピアノ |
11 | Walper House Rag | Hidaka Aoki 青木 日高 |
Guitar ギター |
12 | Cottontail Rag | Gen Kusano 草野 元 |
Electric Piano 電子ピアノ |
Review レビュー
# 偉大な、そして知られるべき "ラグタイム巨匠" へのオマージュ
参加者の大半がアマチュア - 或いは、兼業音楽家 - であるにも関わらず、このCDが「価値ある作品集」になっている最大の理由は、タイトルにも現れているように「偉大なラグタイム作曲家 ジョセフ・ラム」への敬愛に満ちているからではないでしょうか?
CD全編を包み込む「統一感」は、まごうことなき ジョセフ・ラム の音楽的特徴に由来しています - ジョプリン Scott Joplin に大きな影響を受けつつも、その構成力とロマンチシズムを独自に発展させた稀有なスタイル... この魅力に取り付かれた者は、生涯 決して逃れることができない、そんなことも思わせる程に彼の作品には魅力があり、またそれゆえに、このCD企画が生まれたのだとも言えます。
そしてこの「統一感」と正反対の点が、この作品集のもうひとつの魅力と言えるでしょうか - すなわち「バラエティーに富んだ演奏」。
ピアノ(楽器及び演奏ニュアンスにおける、各自の多様な音色をお楽しみください!)をベースにしながら、ギター(クラシックとフォーク、なお各作品は「ギター界でも稀な 多様なチューニングと独自編曲」で演奏されており、紛れも無く「世界初演」ばかりです!)、そしてフルート(ある意味、このCDの「目玉作品」と言えます。曲の素晴らしさを引き出す新たな取り合わせ!)が奏でる「異色の演奏 競演集」は、このCDの独自の価値を高めるのに大きく貢献しています。「全曲集」で無いとは言え、このようなパッケージで ラム の魅力が(集中的に)紹介されたことは過去には無かったように思います。
また、個々の作品の作曲年代や出自をみても、ラム自身のバラエティー豊かな才能の歴史が垣間見れ、かつ貴重な作品が「実演」で収録されています - 例えば、ラムの「初めてのラグ」である Walper House Rag は彼が15-6歳の時の作品で、フォーク調のシンプルな楽想を基盤にしながら、早くも構成力に独自の点が見られます。公式デビュー作の Sensation は、本CDでは元のニュアンスを活かしたアグレッシブなギター演奏で披露されており、特筆すべきパフォーマンスの一つになっています。珍しい作品という点では、Ragtime Reverie そして Alabama Rag も見逃せません。これらはいわゆる「スターク Stark 社のラグタイム黄金時代・以降に発見された作品群」の曲で、演奏が収録されること自体が稀な作品と言えましょう。もちろん、その他の(それなりに)著名な作品達も、演奏者の「それぞれの愛情」が込められた新しい息吹を与えられていますが、 Top Liner で始まり Cottontail で終わるという点を含めた「曲順構成」や、ご縁を通じて知遇を得た「愛好の士のご尽力」から実現した「ラム自身の公式写真をお借りしたジャケット・デザイン」、そしてライナーノーツでの年代別伝記の掲載 等々も含め、一方ならぬ「敬意と愛情」がCD全体に込められているのが(どなたにも)感じられることでしょう... やや、マニアックな話も含んでいますが ?!
いずれにしても「珍しくも素晴らしい作品集」である点に、異論はないと思います。そして天国の ラム自身 が、このCDを見守り(霊波を通じて?)演奏を楽しんでくれていることを、願わずにはいられません。
【寄稿】 企画制作者 青木日高 - as "Ragtime Passion"